調査・分析の結果に基づいた戦略になっていないケース

仕事柄、様々な戦略を拝見させていただいております。

その中でもよくあるようなことが以下のようなケースです。

  1. SWOT分析や3C分析などを使って自社を取り巻く環境を整理した結果に紐づいていない戦略になっている
  2. 主要なKPIを達成しているのにKGIが達成しないロジックに予めなっている
  3. KGI、KPIが定性的な内容になっている

実際によくある例を挙げていますが、わかっている人には上記の3つは違和感があるはずです。本来、市場分析(SWOT分析など)からKGI-KP’I-KSF-(KBFなど)が一連のロジックとして流れないと戦略として有効性を証明できないはずです。一般的な企業では、各部門に売り上げ目標だけが降ってきて、各部門では、何らかの大義を作るべく、後付けて市場分析をしたり、一般的にはセミナーもやらないとねという感じでKPIにセミナーでのリード獲得の数字を置いてみたりしていることが多いです。しかし、本来的には市場分析で勝てる見込みを定義して、KGI-KP’I-KSF-(KBFなど)で勝ち方を定量的・定性的に定義して、客観的にこの戦略が成功することを証明しないと、投資対効果をあらかじめ導くことができないはずです。

もう少し具体的に落とし込むと、例えばSWOT分析を使って自社を取り巻く状況を分析した場合、SWOTのS(強み)を活かした戦略またはW(弱み)を払しょくする戦略になることが多いです。一般的にはSを活かした戦略を立てることが多いです。理由は、強みを生かした戦略のほうが成功しやすいからです。戦略をKGI-KPI-KSFを使って組もうとした場合、この強みはKGI-KPI-KSFに反映されるはずです。例えば、SWOT分析で勝てる分野を導き出して、KGIはその勝てる分野の売り上げ目標になるべきです。そして、KSFはS(強み)が市場で認知されることであることが多く、KPIはKGIを構成するS(強み)を差別化要素として展開する各指標の目標値になることが多いです。

ものすごくシンプルなロジックを組めば以下のようなロジックになるべきです。

S=他社と比べて圧倒的な性能の製品Aがある
W=他社製品と比べて認知度が低い
O=製品Aの市場規模はXXXX億円であり、今後五年のCAGR(平均成長率:ケーガーと読んだりシーエージーアールと読んだりします)は120%である
T=製品Aの市場のマーケットリーダーである製品の技術開発が進み性能が向上すること

KGI=FY2024は●●億円とする
KPI①=セミナーを開催し●●●件のリードを獲得する
KPI②=自社Webのお問い合わせから●●●件のリードを獲得する
KPI③=広告のお問い合わせから●●●件のリードを獲得する
※KPI⓵から③の合計獲得リード数に平均受注率と平均受注単価をかけた数字がKGIになるはずです。

KSFはS(強み)が認知されることになり、その認知をKPI①~③の施策を使って向上させます

これが一番シンプルなSWOT-KGI-KP’I-KSFの形ではないかと考えています。ただ、実践的には、平均受注率と平均受注単価をどのように設定するかなど、数値の置き方にはルールというかコツが必要になります。この件については10月にセミナーを開催しますので、興味がある方は以下のセミナーにご参加いただければと思います。(無料でも参加できます)

「採用される企画書の考え方と基本的な作り方、そしてSWOT/KGI/KPI/KSFを用いたテンプレートで企画書を作ってみよう」(10月18日開催:参加料金 無料または書籍付きで千円)


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